近年、情報漏えい事件が頻発しており、メールのセキュリティ対策がますます重要になっています。その対策の一つとして、添付ファイルにパスワードをかけるという方法があります。
パスワード付き添付ファイルは、情報漏えいリスクを軽減する有効な手段です。しかし、万能ではありません。パスワードを安全に管理する必要もあり、デメリットも存在します。
パスワード付き添付ファイルのメリットとデメリット
メリット
- 誤送信による情報漏えいのリスクを軽減
- 悪意のある第三者によるファイル閲覧を防止
- ファイルの改ざん防止
デメリット
- パスワード管理の負担が増える
- パスワードが漏洩した場合、ファイルが開けなくなる
- パスワード付きファイルへの変化や取り扱いに手間がかかる
一般的に添付ファイルにパスワードをつける場合には、ファイルの添付されたメールと、パスワード(またはパスコード)を通知するための2通のメールを送信する形をとります。先に送ったファイルの添付されたメールが誤送信だった場合などには、パスワードの設定は大変有効です。但し、送信の際のパスワードの設定、メールの送信数の増加など、手間増えてしまうため、大量のメール送信の際には大幅な負担増が考えられます。
パスワードを安全に管理するために
- 強固なパスワードを設定する
- パスワードを定期的に変更する
- パスワードを他人に教えない
- パスワード管理ツールを使用する
会社名や電話番号などの安易に推測できるようなパスワードを避けること、長い期間同じパスワードを使わないことなど、初歩的ではありますが、地道な対応が必要です。またパスワード通知のために送付するメールの送り先は十二分に確認をすることも有効です。
パスワードなしでファイルを送信する場合の対策
- 送信先を限定する
- ファイル共有サービスを利用する
添付ファイルにパスワードを設定したとしても、高度なハッキング技術やツールを持った人間にはパスワードを解析されるというリスクもあります。メール送信という手段自体が管理しきれないネットワークやシステムを介入させる形となるため、セキュリティの観点からはリスクのあるファイルの送信方法であるとも言えるのです。そのため、ファイルの共有サービスなどのメールを使わないファイル送信の方法も選択肢として考える必要があります。
結論
メールの添付ファイルにパスワードをつけるかどうかは、情報漏えいリスクと利便性を比較して判断する必要があります。パスワードを安全に管理できる場合は、ある程度有効な対策となります。
パスワード付き添付ファイルのメリットとデメリットを理解し、適切な方法で情報セキュリティ対策を行いましょう。
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