自社で作成したマニュアルが使いづらかったり、なかなか浸透しないなどのお悩みはありませんか?
情シスが行うべきマニュアル作成は、社内SEやスタッフ全員に向けての操作説明マニュアルから、情シス業務の対応マニュアルなど様々です。
マニュアルを作成することで、今後マニュアルを見ながら正確に作業ができるようになり、ヘルプデスクへの質問や手間も軽減できます。
作業効率が上がれば、時間に余裕が生まれ、生産性も向上させることが可能となります。
そうした全体の効率アップのために、情シスが行うべきマニュアル作成について、手順やポイントをご紹介していきたいと思います。
情シスにおけるマニュアル作成業務とは?
情シスが作成するマニュアルは主に2種類あります。
1つは社員全体に向けた各種ITツールのマニュアルで、もう一つは情シス内に向けた情シス業務のマニュアルが代表的なものになるかと思います。
それぞれマニュアル作成という点では同じですが、目的が違うため、注意すべきポイントが異なります。
社員向け:各種ITツールのマニュアル作成
社員向けの各種ITツールのはマニュアルは、社内SE以外にも各部門でIT関係の作業をするスタッフ向けに作成します。
実際の業務の流れやヘルプデスクに寄せられる質問などをマニュアル化し、スタッフはそれを見るだけで作業手順を把握したり問題を解決することが可能です。
スタッフが自己解決することでヘルプデスクの負担が軽減できます。
ですが、主に専門知識がない人向けに発信するマニュアルとなりますので、わかりにくい箇所が多かったり、専門用語を使われているとかえって問い合わせが増えてしまいます。
また、「困ったときにすぐ欲しい情報を探せるか」という点も重要視しておかなければ、結局直接聞きに来る人が増えてしまい、マニュアルが浸透しなくなります。
情シス内向け:情シス業務のマニュアルを残す
情シス内向けのマニュアルは、突発的にPCやプリンターが故障したときの対処法や、システム設定・運用などのマニュアルがあるかと思います。
こちらも同様に、「必要なときにすぐ読める」ことが大切ですので、5W1Hを意識しながら作成する必要があります。
「5W1Hとは?」
いつ(when)
どこで(where)
だれが(who)
なにを(what)
なんのために(why)
どうやって(how)
また、業務マニュアルは頻繁に変わることが予想されますので、「編集しやすい構成にする」「変更があった場合は必ず更新する」という点が重要になります。
情シスがマニュアル作成を進めるメリットは?
マニュアル作成の一番のメリットは社員が自己解決する頻度が高まるため、ヘルプデスクの負担軽減につながるという点です。
また、マニュアルが無いことで社員は自己解決ができず、特定のスタッフに作業が属人化してしまうこともあります。
特定の作業は特定のスタッフにしか対応ができなくなってしまうと、その人が急遽休みになった際に対処できなくなってしまいます。
マニュアル作成は現場内での担当者が不在の際にも役立ちます。
マニュアル作成時のポイント
情シスがマニュアル作成をする上で気を付けておきたいポイントは、実際に利用する利用者の目線に立つという点です。
手順をテキストでただ打ち込んで渡されても、内容を把握するのに時間が掛かりますし、見づらいマニュアルでは活用できなくなってしまいます。
マニュアル作成の目的は、マニュアルを利用するスタッフがスムーズに作業を出来るようにすることです。
利用者が使いやすいというのが何よりも重要になってきます。
そのため、不明点を検索しやすいようにレイアウトを考えることが大切です。
マニュアル化する内容の決定
マニュアルの用途と目的を明確にするために、情シスは現状の把握が必要です。
現場でどのマニュアルが使われているのか、マニュアルが存在しないことで対応できていない作業がないかどうかを知る必要があります。
実際に現場で仕事をしているスタッフが、スムーズに作業を進めたり、問題の自己解決が出来るようになるために必要なものを把握することから始めましょう。
そして、効率化を高めたい項目をピックアップし、マニュアル化したいものを決定します。
マニュアル作成方法の決定
マニュアル化する内容が決まったら、続いてはマニュアルの作成方法を決定します。
実際に利用する際に扱いやすくするためには、ワードやパワーポイントなど、どのファイルで作成して、どこに保管するのかというのも重要なポイントです。
マニュアルが多すぎると「どこにあったっけ?」という問題が発生しますので、データをクラウドで管理しているのであればGoogleスライドで作成するのも良いでしょう。
作成したマニュアルを見るスタッフが直ぐに確認できるかどうかが判断基準になりますので、できるだけ社内で浸透しやすいものを選ぶ必要があります。
利用者目線で目的・行動・結果を 明確にする
実際に利用する際にノンストレスで利用できるように、マニュアルを作成する際は終始利用者目線で「何の目的があってマニュアルを必要としているのか」を考えていく必要があります。
そして利用者が「この操作がしたい」「こう進めたい」と思った際に問題を解決できるよう、シンプルにわかりやすく対応方法を記載していきます。
最終的にそのマニュアルを見て操作、行動することで利用者が思い通りの結果になれば、マニュアルは役割を果たすことができます。
この時に取扱説明書のようにただ必要な情報を羅列するだけでは、目的の操作方法を探すのにも、理解するにも時間がかかってしまうので注意が必要です。
利用者はどういった目的でマニュアルを必要としているのか、どんな行動を取って目的に到達できるとより使いやすくなるかを意識しながら作成することが重要になります。
閲覧・活用しやすい工夫
見たい時にすぐ見れる、確認したいデータを一括で絞り込めるなど、マニュアルを利用するスタッフが見やすくするための工夫が必要です。
閲覧したいデータを直ぐに引き出せるようにしたり、問題解決のために発生している状況を入力するだけで明確な答えが帰って来るような検索システムなら利用者も使用しやすい工夫と言えます。
また、文字だけのマニュアルではなく、画像やフローチャートなどで手順を可視化する工夫も重要です。
必要に応じて画面キャプチャをした画像を挿入したり、動画で手順を残しておくなど、実際に活用する人がどんな説明を求めているのか意識することで、より使いやすいマニュアルを作成できます。
定期的に改善・更新されるような仕組みづくり
作成したマニュアルは、改善や更新がしやすいものである必要があります。
運用していく中で、定期的に情報を更新したり、内容を改善する必要が出てきます。
さらに効率の良いフローや、新しい情報が入って来た際にいざ更新しようとしても、エクセルなどで複雑な関数を使用すると他の人が編集しにくくなってしまいます。
特定の人しかマニュアルの更新ができなくなりますので、ワードやパワーポイントで特殊な書式やアニメーションを組み込むのもあまりおすすめできません。
誰もがメンテナンスしやすいものを心がけて作成しましょう。
マニュアル作成はアウトソーシング可能!
どんな分野で、どんな目的でマニュアルが必要なのか決まっているのなら、マニュアル作成をアストソースすることも可能です。
アウトソース先は、多くの企業からマニュアル作成を委託されていますので、実際にどんなマニュアルが必要とされているかのノウハウを持っています。
自社で時間をかけて意見を集めて作成していくより、手慣れた企業に作成を依頼してしまった方が、手早く精度の高いマニュアルが完成します。
そのため、「作成したいマニュアルがあるけど、なかなか手を付けられていない」という場合は、アウトソーシングを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
一口にマニュアルといっても、どの部門でどういった目的で必要なのかによって仕様も情報量も様々です。
まずはどこに何が必要なのか情シスが把握し、作成内容を決定、利用者目線でより使いやすいマニュアルを作成するという意識が大切です。
また、アウトソーシングに頼ることで、知識と技術のある人がマニュアルを作成してくれますので、より早く高精度なマニュアルを手にすることができます。
こだまシステムでは、業務マニュアルの作成や更新、IT機器のトラブル対応までまとめてサポートできます。
実際どういったマニュアルが役に立っているかなどをご紹介しながら作業を承ることも可能です。
特にIT機器や情シス関連の業務は専門分野となりますので、トラブル発生時のリスクを把握したうえで対応することができます。
より見やすく、社内に浸透しやすいマニュアル作成でお困りでしたら、ぜひご相談ください。