テレワークの導入が求められている中、Web会議システムの導入に悩む情シス担当は多いのではないでしょうか。
現在はWeb会議に利用できるツールが数多くあり、「社内用」「社外用」などの用途に応じて、注目すべき機能が異なります。
そこで今回は、Web会議システムの選定ポイントやおすすめのツールについてご紹介していきます。
Web会議システムとは
Web会議システムとは、パソコンやスマートフォン、タブレット端末を利用して、場所を問わず遠隔でコミュニケーションが取れるツールを指します。
さまざまな種類がありますが、主な機能としては、「映像・音声による通話」「録画」「資料共有」などが挙げられます。
さらに、それぞれの特徴として、「通信が安定している」「100人以上で接続できる」「データが暗号化されている」などの機能が備わっています。
個人、または短時間通話の利用を検討されている場合は、無料版の物でも機能性に優れたWeb会議システムはたくさんあります。
しかし、商業利用される場合は、通信の安定性や接続人数、情報漏えいの問題を解決するため、有料版を使用することをおすすめします。
Web会議システムの必要性
働き方改革の推進や感染拡大の影響により、世界的にテレワークを開始する企業が増えました。
在宅勤務でも業務を円滑に進めるためには、社内と同様の質を保った会議を実施しなければいけません。
そのため、近年では場所を選ばず打ち合わせができるWeb会議システムの需要が高まっています。
しかし、実際にWeb会議システムを導入したことがない場合は、「どんなメリットがあるの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。
ここからはWeb会議システムのメリットについて詳しくご紹介いたしますので、ぜひご参考ください。
Web会議システムを利用するメリット
- 事前準備の削減
- 所要時間の短縮
- コミュニケーションの活性化
Web会議システムを利用するメリットは、主に上記の3つです。
通常の会議では、会議室の手配をして、プロジェクターなどの機器を接続し、人数分の資料を準備する必要があります。
ですがWeb会議であれば、場所は問わず、書類もデータの閲覧のみで済むため事前準備に掛かる時間を削減できます。
また、出勤や出張が不要なので、所要時間の短縮が可能です。
さらには、遠方にいる人もWeb会議に参加できるため、社内のコミュニケーションが活性化するメリットもあります。
Web会議システム選定のポイント
- 画質・音質は十分か
- 接続は安定しているか
- セキュリティは万全か
- 導入・利用のサポートが充実しているか
- 社員が問題なく使えるか
Web会議システムの選定で、情シス担当が知っておくべきポイントは上記の5つです。
Web会議を円滑に進めるためには、画質・音質に問題がなく、接続が安定していることが重要です。
もしこれらに不備があると、会議の質が落ちるだけでなく、中断する可能性もあります。
また、Web会議中に社内書類などを共有するので、セキュリティが万全でなければ安心して利用できません。
その他には情シス担当が問題なく活用できるよう、導入・利用のサポートが充実しており、情シス担当以外の社員も利用できるシステムを選ぶことがポイントです。
次に上記のポイントについて、詳しく解説いたします。
画質・音質は十分か
Web会議システムはビジネスにおいて意思決定の場で利用されます。
そのため、相手の表情や声のトーンを把握するために、画質や音質が十分なシステムの選択が重要です。
画質は「解像度」や「フレームレート」、音質は「ノイズ制御・エコー制御・出力制御の有無」が判断基準となります。
ちなみにフレームレートとは、動画の再生において、1秒間に何回画面を書き換えられるかを表す指標のことを言います。
Web会議をスムーズに行うためのおすすめの基準は以下を参考にしてください。
解像度 | 1080px |
---|---|
フレームレート | 15~30fps |
接続は安定しているか
Web会議で音が途切れると、重要事項の聞き直しや誤解が生じるなどのリスクがあるため、接続の安定度を確認する必要があります。
Web会議で音が途切れる主な原因に、インターネットを利用することでの通信障害が挙げられます。
複数端末やアクセスが集中する時間帯、システム面で言えばデバイスのメモリなどが通信トラブルの元になるため、事前に確認しなければいけません。
通信回線とデバイス面を改善しても通信障害が起きるのであれば、回線を電話回線にすることも一つの手段です。
セキュリティは万全か
Web会議システムを選ぶ際には、セキュリティ面への考慮がなされているかも重要なポイントです。
社内ミーティング時はもちろん、顧客とのミーティングでWeb会議システムを使用する場合は、セキュリティ面で細心の注意を払う必要があります。
そのような情報漏洩を防ぐために、SSLやAESなどを用いてデータを暗号化しているシステムを選択すると良いでしょう。
- SSL:情報の送受信を暗号化させることで、安全に通信が可能
- AES:世界で認められている強固な暗号化技術で、Web会議や無線LANで利用されている
導入・利用のサポートが充実しているか
Web会議システムの導入が簡単で、利用時にもサポートを受けられるシステムだと安心です。
サポートが手薄だと利用時のトラブルに対応できなかったり、情シス担当不在時に困ったりする可能性があります。
そうすると不要な手間が掛かり業務に支障が出る恐れがあるため、サポートの充実度は選定ポイントの重要な1つです。
社員が問題なく使えるか
情シス担当以外でも使いやすいシステムかを把握しておきましょう。
会社内の部署によってITリテラシーの格差がある場合があります。
トラブルなく誰でも利用できるツールでないと、Web会議をスムーズに行えません。
また、利用者数が少ないものを選んでしまうと、使い方がわからなくなったときに、調べても解決法が出てこない可能性が高いため、なるべくシェア率の高い物を選ぶことがポイントです。
おすすめのweb会議システム
上記で紹介した選定ポイントをふまえて、おすすめのWeb会議システムを4つ紹介します。
それぞれ、通話時間や参加人数、データ暗号化の有無などの違いがありますので、おすすめポイントと注意事項を解説いたします。
Web会議システムの導入をご検討の際は、ぜひ参考にしてみてください。
Whereby
Wherebyは一度URLを発行すると、その後何度でもWeb会議に利用できるツールです。
相手側が登録する手間がないので、スムーズにWeb会議を開けます。
無料プランでも4人以下まで接続可能で、かつ通話時間が無制限と充実したサービスが人気の理由です。
ただし、URLの使いまわしは便利な反面、セキュリティ面では情報が抜き取られやすいといった懸念点があります。
そのため、無料で機能性が優れたWeb会議ツールを探しており、個人の打ち合わせで利用したいという方に向いています。
zoom
zoomもURLやIDを共有することで、誰でもWeb会議に参加できるツールです。
利用者が多く導入が簡単ですが、無料版はグループ通話時間40分という制限がありますので、社員同士の簡単な応対用としての利用がおすすめです。
また、昨今ではセキュリティー面やプライバシー保護に対する懸念点を指摘されているため、社外秘となる情報の共有は避けたり、パスワードを頻回に変えたりするなどの工夫が必要です。
Cisco Webex Meetings
Cisco Webex Meetingsはオンラインセルフサポートにより、無償でサポートを受けられます。
また、無料版でも人数は制限されておらず、会議の録画も可能です。
SSL/AES化されており、セキュリティ面では申し分ありませんが、参加人数が増えると映像や音声が途切れるなどのトラブルが発生しやすくなりますので、少人数での利用におすすめです。
Google Hangouts Meet
会議を設定してURLを共有するだけで、Googleユーザーでなくても参加が可能です。
最大25名まで参加可能なので、大勢でのWeb会議に向いています。
データ通信の暗号化がされており、各種不正防止機能がデフォルトで設定されていますが、URLが漏れると第三者でも参加できてしまうため、十分な管理が必要です。
ツールの選定に迷ったら
ツールの選定に迷った場合、情シス担当が全て請け負わずに、ITアウトソーシングに導入サポートを依頼することも一つの手です。
ITアウトソーシングを利用することで、Web会議に必要な周辺機器の用意からセッティング、ツール選定を専門家がまとめて行ってくれます。
働き方改革や感染予防でテレワークの導入が求められている今、システム導入から実行までのスピード感が重視されています。
選定に困り、導入やサポート面が不安な場合は、専門家への外注することで情シス担当や会社の負担を軽減できます。
こだまシステムでは、Web会議ツールの選定はもちろん、回線の安定化・セキュリティ対策まで充実したサービスを提供しております。
システム会社として、これまで政府系金融機関の安定運用を実現させてきた技術を活かし、中小企業のIT環境改善をサポートします。