インフラ設計とは、ITシステムを使った業務に必要な環境を構築することを指しています。
社内サーバーを構築し、クラウドにデータを格納するために、基盤を作る必要がありますので、情シス部門が対応することがほとんどです。
また、インフラ設計は一歩間違えると情報漏えい・機器の接続間違いによる火災など、取り返しのつかない問題が起こる可能性があります。
そのため、インフラ設計の際は、企画・要件定義・設計書の作成・構築・テスト・運用の順に慎重に行う必要があります。
本記事では、インフラ設計とはどのような流れで行うのか、実際の業務内容についてご紹介していきます。
こだまシステムでは、インフラ設計の代行を承っており、初回30分無料のお悩み相談を受け付けておりますので、お困りの際はぜひご相談ください。
そもそも「インフラ」とは何を指す?
インフラとは、もともと「基盤」という意味を持っており、電気・ガス・水道といった生活に関わる「インフラ整備」として使われる言葉です。
ITシステムにおいてのインフラとは、サーバーやネット環境など、インターネットを使用する上で必要不可欠な設備のことを指しています。
ITシステムを利用するには必ずインフラ設計が必要で、基盤がしっかりしていないと情報漏えいやデータ改ざんをされる恐れがでてきます。
障害発生の原因にもなりかねないので、ITシステムによるインフラ設計はとても重要です。
インフラ設計とはどんな作業?
インフラ設計とは、ITシステムを利用する際に必要な基盤を構築して運用まで行う作業のことです。
まずは、インフラ設計を行うには、どのような環境を構築したいのか社内で検討を行い、企画していきます。
次に、企画した内容を実現するためには、構築に必要な情報をまとめる要件定義を行い、インフラ環境を構築する準備を行います。
このとき、どのような機器が必要で、どのような知識や技能が必要かなど、インフラ構築する前段階として、必要な情報を集めていくことが重要です。
その後、要件定義をもとに、設計書の作成を行い、環境構築を行っていきます。
環境構築ができたら、正常に稼働するかテストを行い、問題なければ本番環境で運用を行っていくのが一連の流れです。
ただし、インフラ設計を完璧に遂行したとしても、障害は発生してしまう可能性があります。
どのような障害発生の可能性があるのか、インフラ設計の際には正確に把握しなくてはいけません。
そのため、設計から運用まで、どういったフローで行っていくかが重要となってきます。
さらにインフラ設計について詳しく知りたい方は、こちらの参考書がおすすめです。
情シスの方はもちろんですが、マネジメント担当者の方もインフラ設計の概要を網羅するために読んでおいて損はない一冊です。
インフラ設計から運用までのステップ
インフラの計画から運用までのステップとしては、計画→設計→構築→テスト→運用という流れで行っていきます。
どのような環境が必要か計画し、要件定義をまとめます。
その後、要件定義をもとに設計書を作成して、インフラ環境の構築を進めていくのが一般的です。
構築後、問題なく機器もしくはシステムが稼動するか順にテストを行い、問題なければ運用開始を始めます。
ここからはインフラ設計の運用までのステップについてご紹介していきます。
要件に合わせたインフラ設計の実施
まずは、どのような環境構築が必要なのかヒアリングや企画を行い、要件定義を行っていきます。
インフラ構築に必要な情報は、実際に現場を監督している社員や知識のある社員に確認をし、障害が発生しないようにしていくことが大切です。
企画に必要な情報がそろったら、企画した内容を実現するためにはどういった機械や知識、技能が必要かを要件定義します。
例えば、PCと複合機をリンクさせるのであれば、「PC側に導入するシステム」「PCとリンクできる複合機」が必要といった情報を集めます。
さらに、リンクさせるためにはどのような知識が必要なのか、対応してもらう人材の能力まで情報を集めるのが重要なポイントです。
要件定義の作成が終わったら設計書を作成し、環境構築方法から配置・配線に至るまで細かく設計書を作成していきます。
細かく設計書を作成しておけば、障害や問題が起こった際に、問題解決までスムーズに行うことが可能です。
インフラ設計の実施はインフラ環境の構築に一番重要なので、じっくりと要件に合わせて設計していきましょう。
設計に合わせたインフラの構築
要件定義をもとに作成した設計書に沿って、インフラの構築を行っていきます。
この時、一番気をつけたいのは設計書通りにインフラの構築を行っているかが重要となってきます。
設計書通りにインフラ構築を行わず、手順外の作業を行ってしまうと、障害発生時や更新の際に、スムーズに問題解決ができません。
インフラ環境を構築した社員がいなくても、定期的なメンテナンスや障害対応ができるよう、必ず設計した通りに構築を行います。
また、構築の際に設計者のミス・問題点を見つけたのであれば、インフラ構築は一旦手を止め、設計書の作成から見直しを行ってください。
各種動作のテスト
インフラ環境の構築が終わったら、各種動作テストを行い、問題なく動作しているか・障害が発生していないかの確認を行います。
具体的には、本番環境と全く同じ環境を構築し、プログラム上の設定ミスや欠陥がないかをチェックします。
さらに、地震や火災による環境的な要因や、電力不足・通信途絶などあらゆる障害を想定してテストすることが重要です。
もし動作テストをリリース前に行わなかった場合、重要なデータの破損やシステム停止などのトラブルが発生してしまいます。
動作テストは運用後に障害発生のリスクを下げる意味ために必要不可欠な工程です。
運用開始
各種動作テストで問題なく稼働することが確認できたら、運用開始を行います。
運用開始直後は、いくら完璧にテストをこなしたとしても、障害が発生してしまう確率は非常に高いです。
そのため、運用開始直後はできるだけインフラ環境に問題がないか、定期的に監視しておいてください。
些細な障害でも大きな問題となってしまう可能性があるため、運用開始後は定期的なチェック業務を多めに取っておくことをおすすめします。
また、問題があればすぐに修正ができるよう、環境構築を行った社員や知識のある社員がすぐに対応できる環境にしておくとより安心です。
ITインフラ構築はアウトソーシングも可能
ITインフラ構築はアウトソーシングに依頼を行うことで、効率よく業務を進めることができます。
アウトソーシングすることで、専門的な知識を持ったスタッフがインフラ環境の企画から構築・運用・定期的な更新まで対応してくれます。
ITインフラ環境の構築は情シス部門が行うことも多いため、人手不足・技術者不足などの問題を抱えがちです。
そのため、ノンコア業務であるインフラ構築をITアウトソーシングに任せることで、コア業務に注力できます。
ここからはアウトソーシングするメリット・デメリットや、どのような業務を依頼できるかまでご紹介していきます。
アウトソーシングするメリット・デメリット
インフラ環境の企画から運用までの流れは、ITシステムや機器に関する専門的な知識やこれまでのノウハウといった経験が必要です。
インフラ環境の構築は、一歩間違えるとデータの破損や情報漏えいなど取り返しのつかない障害が発生する恐れがあります。
そのため、豊富な知識を持ったアウトソーサーに依頼をすることで、障害発生のリスクを大幅に下げられるといったメリットがあります。
さらに、専門的な知識を持った社員がつきっきりで監視する必要がないため、社員が他のコア業務に専念できる点も魅力です。
ただ、インフラ環境の構築をする際に、社内の機密事項を外部へ開示する必要があるため、情報や知識の漏えいが懸念されます。
しかし、情報の取り扱いに関して明確にしているアウトソーシングに依頼をすれば情報漏えいといったリスクは大幅に下がります。
費用がかかってしまうといったデメリットもありますが、業務の生産性向上を目的とするのであれば、アウトソーシングの利用がおすすめです。
どんな作業をアウトソーシングできる?
ITアウトソーシングは、インフラ設計に関わる全ての業務だけではなく、情シス業務全般を任せることができ、運用後のヘルプデスクも依頼できます。
さらに機器・システムの選定から依頼をできるので、組織にあった環境を構築してくれるのが魅力です。
すでに構築されている環境に関しても、システムや機器の見直しまで依頼できます。
人手不足や技術者不足で、後回しになっている業務をアウトソーシングに依頼を行うことで、生産性向上にもつながります。
現在運用中のITシステムや機器に関して、お悩みの場合はITアウトソーシングの利用がおすすめです。
まとめ
専門家であるシステム会社がしっかりと動作テストを行っていれば、このようなインシデントは起こらなかったでしょう。
また、仮にシステムトラブルが発生した場合であっても、その後の対応で障害の影響が大きく異なります。
こだまシステムでは、政府金融系のシステム運用で培ってきたノウハウを活かして、圧倒的な安定性を誇るITアウトソーシングを提供しております。
インフラ設計やシステムトラブルでお悩みの際はぜひこだまシステムへご相談ください。